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検診で見つかった乳がんの例
  乳がんにかかる女性は年々増えています。現在、日本人の女性でかかるがマンモグラフィーによる乳がん検診で早期に発見された方の経過を、ご本人の承諾を得てご紹介します。

この方は60才代の女性で、自覚症状がなくマンモグラフィーによる乳がん検診を受診されました。触診では非常にわかりにくかったのですが、マンモグラフィーでは1cmに満たない、がんを強く疑わせるしこりがはっきりと写し出されています。

   

超音波の画像もがんを疑わせる典型的なものでした。

細胞診では、悪性の疑いどまりで確定診断にはいたりませんでした。硬がんという種類の乳がんでは、細胞が十分採取できないため、細胞診では確定診断が困難なことがあります。この方も、画像から硬がんが疑われました。しこりが大きければ針生検を行うところですが、しこりが非常に小さかったのと、画像からがんの可能性が非常に高いと判断したため、診断と治療をかねて手術をお勧めしました。

手術直前に超音波装置で腫瘍の位置を確認し、そこから1.5cmのマージンをとって乳腺を円状に切除する、「乳房温存手術」を行いました。

わきのリンパ節は、乳がんの場合切除するのが標準ですが、がんが小さかったために転移をしている可能性は10%以下と見積もられます。そのために、センチネルリンパ節生検という新しい方法を行いました。病理組織の結果は、最大浸潤径5mmという非常に小さな乳がんでした。幸いセンチネルリンパ節に転移がなかったために、わきのリンパ節の切除をさけることができ、現在リンパ浮腫などの後遺症はみられていません。

マンモグラフィー検診も完全ではありません。乳腺の状況によってはがんが見つけにくい場合もあります。公の基準でも80%以上のがんを見つけられれば合格です。ということは、20%のがんは見落としてしまうことになりますが、医療の限界といえます。

しかしながら、視触診だけの検診と比べると、発見率は2〜3倍になります。この方のように、早期に見つけることができれば、乳房を切除する必要もありませんし、わきのリンパ節の切除もしなくてすむため、後遺症もほとんどありません。

検診をお受けになられて、乳がんを早期に発見すると、このようなメリットがあります。ご友人やご姉妹・お母様と一緒に乳がん検診にお越しになられてはいかがですか?
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